CRITICISM

正しい意図、正しい手段

ジャワハルラール・ネルー

 

Published in approximately 1950's|Archived in December 1st, 2023

Image: Samuel Ehrhart, "Signing the declaration of their independence", 1910.

CONTENTS

TEXT

EXPLANATORY|SPECIAL NOTE

改行を施した。
底本の行頭の一字下げは一字上げに変えた。

BIBLIOGRAPHY

著者:ジャワハルラール・ネルー(1889 - 1964)訳者:不明
題名:正しい意図、正しい手段原題:正しい意図、正しい手段で
初出:おそらく1950年代翻訳初出:1964年(旺文社)
出典:『青年におくる言葉(高校時代1月号第3付録)』(旺文社。1964年。52-53ページ)

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すべての人が、ないし、だれでもが結果を自分の思うとおりにさせることはできないのです。世界はあまりにも複雑なのです。とはいえ、私たちも偉大な仕事のために働くことはできます。
 
正しい 意図 いと のもとに、正しくなされた仕事はすべて、たとえ私たちが見ることができないにしても、どこかでなんらかの結果を生むことを、私は疑いません。どのような仕事も、正しい意図のもとに、正しい手段でなされるかぎり、それは良い結果を生むに違いないのです。
 
正しい目標を目ざす試みでも、間違った手段を使い、間違った意図、なんらかの悪の形跡でもそこにあったならば、目的までゆがめられたものになり、誤りに陥ることになるでしょう。
 
これは目的と手段についての原則です。私たちは常に正しい手段をとらなければなりません。目標が正しいからといって、間違った手段を正当化してはなりません。
 
このことが、けっきょくにおいて、戦争の道と平和の道をわけるものなのであります。
 
このことが、協力の道と 争闘 そうとう の道を、さらに、愛の道と憎しみの道を大きく区別するものであります。