ウィーン諸国民平和会議によせるマティスとピカソの公開状
平和の精神は戦争の精神にうち克つであろう
平和のために働く友人諸君、
われわれは、あらゆる立場の人々が平和問題に関して自由に討議する会合をもとうとしていることを知って、 欣快 にたえません。
われわれは、緊迫した国際関係の緩和を望む点において、これらの人々と完全に一致しています。
軍備縮小は大国間の商議によってもたらされるべきであって、武力の誇示によってもたらされるべきではありません。
われわれは、諸国民及び諸国民によって選ばれたそれぞれの政府の間の相互尊重は、平和への道をおしすすめるものであることを確信します。またわれわれすべてにとってもっとも大切なものーー平和ーーを保持するためには、威嚇より討議の方が有効だと考えます。
あらゆる人々の協同の努力によって、平和の精神は戦争の精神にうち克つであろうことを深く信じて、われわれはあなた方の会議の成功を心から祈ります。
一九五二年十月十日
〔以上は、マチスとピカソが、ウィーンの諸国民平和会議の支持を表明した公開状です。〕